設備投資等にかかるコストの負担を軽減 熱中症対策に活用できる助成金、補助金
2025年6月の労働安全衛生規則改正で企業の熱中症対策が義務化されたことにより、そのための設備投資等でコストの負担が生じた企業も少なくないでしょう。
そこで活用したいのが国や地方自治体の助成金や補助金です。
ここでは、熱中症対策に使える助成金等を紹介します。
熱中症対策のガイドライン
近年、夏季の酷暑による労働災害が急増しています。
この状況を受けて厚生労働省では、職場における熱中症予防対策を徹底するため、2026年3月に新たに「職場における熱中症防止のためのガイドライン」を公表しました。
企業規模や業種を問わず、職場環境基準が「暑さ指数(WBGT)が28℃以上、または気温が31℃以上の環境下で、作業時間が連続して1時間以上、または1日の合計作業時間が4時間を超える場合」に熱中症対策が義務付けられています。
義務を怠ると労働基準監督署から是正指導や業務停止命令を受けたり、労働安全衛生法違反を問われたりします。
熱中症対策や職場環境の改善にはコスト化がかかりますが、以下の厚生労働省の助成金等を活用することで負担を軽減できます。
エイジフレンドリー補助金
60歳以上の高年齢労働者が安全に働けるよう、暑熱な環境による熱中症予防対策として身体機能の低下を補う装置の導入に要する経費を補助対象とします。
2026年4月から高年齢労働者の労災防止措置が企業の努力義務化されたことなどもあり、2026年度は国の予算額が前年比25%増(9.5億円)へと大幅に拡充されたことから、活用しやすくなっています。
先着順で予算上限に達し次第締め切られるため、早めに導入設備などの見積取得等の準備を始め、公募開始と同時に申請を行う必要があります。
働き方改革推進支援助成金
生産性を向上させ、時間外労働の削減、年次有給休暇や特別休暇の促進に向けた労働環境整備に取り組む投資を行う場合にその費用の一部を助成するものです。
各自治体の補助
熱中症対策支援に係る助成金等は国だけでなく、各自治体でも企業向けに設けられています。
例えば、東京都では2026年度に都内小規模企業等を対象に「暑さに配慮した職場環境づくり奨励金」の支援事業を実施。
1.厚生労働省「職場における熱中症予防基本対策要綱」に基づく取り組みを行うこと、
2.熱中症予防対策のための物品の購入であること、
3.1.及び2.に係る報告をすることの3つに取り組む企業に対して20万円(定額)を支給しています。
また、大阪府では「中小事業者高効率空調機導入支援事業補助金」を設けています(2026年度の応募期間は4月13日~6月30日)。
補助対象となるのは、大阪府内で運営している工場・事業場において既存の空調機を高効率空調機へ更新し、大阪府の脱炭素経営宣言登録制度に基づく脱炭素経営宣言を行った事業者です。
対象経費は設備費、工事関連経費で、1法人で経費の2分の1以内(上限500万円、下限20万円)です。
自社が活用できるものを見つけて早めに事前準備を進めましょう。










