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コロナ禍以降、ベースアップの引き上げが拡大 近年の企業による賃上げ状況の推移を見る

投稿日:2026年6月26日(金)

日本経済は少子高齢化による人材不足やコロナ禍以降急速に進むインフレなど、さまざまな課題を抱えています。
このような時代に人材を確保するには賃上げが重要です。
そこで、東京商工リサーチが毎年実施している調査からベースアップを中心に賃上げの状況を確認します。

8割強の企業が賃上げ予定

東京商工リサーチは3月に「2026年度『ベースアップ』に関するアンケート調査」の結果を公開しました。
これは同社が毎年2回、インターネット上で実施している「賃上げ」についてのアンケート調査を集計、分析したものです。

調査によると、2026年度に賃上げを「実施する(見込み)」と回答した企業の割合は83.6%で、2022年度から5年連続で80%台を維持しています。2026年度の賃上げ率(見込み)については、3%台が32.51%で最も多く、次いで5%台が28.22%、2%台が14.28%で続いています。

6%以上と答えた企業は7.27%で、見込みの段階ではあるものの、2025年度の実績値15.00%から半減。
調査では「2026年度は賃上げ水準の上昇が落ち着く兆しも見られる」としています。

賃上げ内容は定期昇給が最多

次に賃上げ内容別の実施率の推移を見ると、「定期昇給」が最も高い割合で推移していることがわかります(図表参照)。
コロナ禍前の実施率と比較して、変化が目立つのが「ベースアップ」です。

コロナ禍で急落したものの、2021年度に回復に転じると大きく上昇し、2024年度は51.4%と半数を超えました。
その後はやや低下していますが、30%台で推移していたコロナ禍前の水準を大きく上回っています。

調査では、「近年の『賃上げ』の特徴は、単なる定期昇給の維持にとどまらず、ベースアップという恒常的な賃金引き上げが拡大している点にある。物価上昇や人材獲得競争を背景に、企業の賃金政策が『一時的対応』から『構造的引き上げ』へと転換していることが、この推移から読み取れる」とまとめています。

ただし、2026年度のベースアップ実施率(見込み)を企業規模別で見ると、大企業が62.15%であるのに対し、中小企業は45.66%にとどまっています。

調査では企業規模による格差が開き始めたのは2023年度以降だと分析した上で、「賃上げ原資、価格転嫁の進展、人材確保競争への対応力といった要素が、大企業と中小企業の間で『ベースアップ』実施率の差として表れている可能性がある」と述べています。

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