女性管理職の平均は過去最高も11.1%にとどまる 女性管理職・役員登用の現状と課題
政府は7月に示した「第6次男女共同参画基本計画」の骨子案で、管理職などの指導的地位に就く女性の割合を「2020年代の可能な限り早期に30%程度にする」というこれまでの目標を「さらに取り組みを加速させる」としました。
そこで女性管理職等における現状を見ていきます。
分厚い「ガラスの天井」
イギリスの経済紙「エコノミスト」が3月に発表した女性の「ガラスの天井指数」の2025年版で、日本は29カ国中27位でした。
「ガラスの天井(glass ceiling)」とは、キャリアアップを阻む見えない障壁を意味する比喩表現で、能力や実力があるにもかかわらず、性別や人種などを理由に昇進や成長が妨げられることを指します。
上記の指数は、経済協力開発機構(OECD)の主要29カ国を女性の労働参加率や男女間の賃金格差など10の指標を基にランクづけしたもの。
日本は特に「女性管理職」や「女性企業役員」、「女性国会議員」の割合が低い傾向にあります。
4割強は管理職が「全員男性」
女性の管理職や企業役員の現状については帝国データバンクが「女性登用に対する企業の意識調査(2025年)」で調査しています。
まず、管理職に占める女性の割合を見ると、全体の平均は過去最高の11.1%(前年比0.2ポイント増)でした。
管理職が「全員男性」である企業は42.3%です。
業界別では、女性従業員が比較的多い「小売」(20.1%)をはじめ、「不動産」(16.7%)、「サービス」(15.4%)などが平均を上回っています。
一方、生活時間が不規則になりやすい「製造」(8.1%)や力仕事のイメージが強い「建設」(6.4%)などは低水準です。
女性管理職が少ない理由としては、「昇格する意欲が低く、辞退される」、「結婚や出産、パートナーの転勤などで女性の継続勤務のハードルがまだまだ高い印象」といった内容のコメントが寄せられています。
なお、女性役員の割合は、平均は13.8%(前年比0.3ポイント増)と過去最高ながら、役員が「全員男性」の企業が52.1%(同0.3ポイント減)と半数を上回っています。
キャリア支援は低水準
次に、女性の活躍促進のために自社で行っていることへの回答(図表)を見ると、「性別に関わらず成果で評価」や「性別に関わらず配置・配属」など男女平等に関わる項目が上位となっています。
一方、「キャリア開発・育成の充実」や「キャリアに関するモデルケースを提示」といった直接的なキャリア支援となる項目は低水準です。
企業には、テレワークなど柔軟な働き方を提供して家庭と仕事を両立しやすい環境を整えるとともに、管理職にふさわしい人材を育成する姿勢も求められます。









