キャリアアップ助成金
※以下の情報は、2019年当時の情報となります。現在とは異なる可能性がありますので、詳しくはお問い合わせください。
「キャリアップ助成金」は、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用の労働者(以下、「有期契約労働者等」という)の企業内でのキャリアアップなどを促進するため、これらの取組を実施した事業主に対して助成する制度です。
本助成金は次の7つのコースに分けられます。
- 有期契約労働者等の正規雇用労働者・多様な正社員等への転換等を助成する「正社員化コース」
- 有期契約労働者等の賃金規定等を改定した場合に助成する「賃金規定等改定コース」
- 有期契約労働者等に対し、労働安全衛生法上義務付けられている健康診断以外の一定の健康診断制度を導入し、適用した場合に助成する「健康診断制度コース」
- 有期契約労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規程等を設け、適用した場合に助成する「賃金規定等共通化コース」
- 有期契約労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の諸手当に関する制度を設け、適用した場合に助成する「諸手当制度共通化コース」
- 労使合意に基づき社会保険の適用拡大の措置を講じ、新たに被保険者とした有期契約労働者等の基本給を増額した場合に助成する「選択的適用拡大導入時処遇改善コース」
- 短時間労働者の週所定労働時間を5時間以上延長し、当該労働者が新たに社会保険適用となった場合に助成する「短時間労働者労働時間延長コース」
また、短時間労働者の週所定労働時間を5時間以上延長し、当該労働者が新たに社会保険適用となった場合も、労働者の手取り収入が減少しないよう2または6と併せて実施することで一定額を助成
【正社員化コース】
<>内は生産性向上が認められる場合
有期契約労働者を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合に助成(1人当たり)
転換種別 | 中小企業の場合 | 大企業の場合 |
---|---|---|
①有期→正規 | 57万円<72万円> | 42万7,500円<54万円> |
②有期→無期 | 28万5,000円<36万円> | 21万3,750円<27万円> |
③無期→正規 | 28万5,000円<36万円> | 21万3,750円<27万円> |
(①~③合わせて1年度1事業所当たり20人まで)
※正規には、「多様な正社員(勤務地・職務限定正社員、短時間正社員)」を含みます。
※派遣労働者を派遣先で正規雇用で直接雇用する場合
①③:1人当たり28.5万円<36万円>(大企業の同額)加算
※母子家庭の母等又は父子家庭の父の場合、若者認定事業所で35歳未満の対償労働者を転換等した場合
①:1人当たり95,000円<12万円>(大企業の同額)加算
②③: 47,500円<6万円>(大企業の同額)加算
※勤務地・職務限定正社員制度を新たに規定した場合
・①③:1事業所当たり95,000円<12万円>(大企業の場合、71,250円<90,000円〉>加算
申請の流れ
- 正規雇用転換する取組実施日までに労働局にキャリアアップ計画書を提出
- 就業規則に正社員化する制度を規定(労働基準監督署へ届出)
- 雇用して6ヵ月以上経過している有期契約労働者等を正社員に転換
- さらに6ヵ月経過後に、支給申請書を労働局へ提出
- 審査終了後に、決定通知書が届き、助成額が支給される
【賃金規定等改定コース】
<>内は生産性向上が認められる場合
全て又は一部の有期契約労働者等の基本給の賃金規定等を、増額改定した場合
(対象労働者数に応じて、1事業所あたり)
① 全ての賃金規定等を2%以上増額改定
対象労働者数 | 中小企業の場合 | 大企業の場合 |
---|---|---|
1~3人 | 95,000円<12万円> | 71,250円<90,000円> |
4~6人 | 19万円<24万円> | 14万2,500円<18万円> |
7~10人 | 28万5,000円<36万円> | 19万円<24万円> |
11~100人 ※1人当たり | 28,500円<36,000円> | 19,000円<24,000円> |
② 雇用形態別、職種別等の賃金規定等を2%以上増額改定
対象労働者数 | 中小企業の場合 | 大企業の場合 |
---|---|---|
1~3人 | 47,500円<6万円> | 33,250円<42,000円> |
4~6人 | 95,000円<12万円> | 71,250円<90,000円> |
7~10人 | 14万2,500円<18万円> | 95,000円<12万円> |
11~100人 ※1人当たり | 14,250円<18,000円> | 9,500円<12,000円> |
〈1年度1事業所当たり100人まで、申請回数は1年度1回のみ〉
※中小企業において3%以上増額した場合
①:1人当たり14,250円<18,000円>加算、②:1人当たり7,600円<9,600円>加算
※「職務評価」の手法の活用により実施した場合
1事業所当たり19万円<24万円>(大企業の場合、14万2,500円<18万円>加算
〈1事業所当たり、1回のみ〉
【健康診断制度コース】
<>内は生産性向上が認められる場合
有期契約労働者等を対象に「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、4人以上に実施した場合
中小企業の場合 | 大企業の場合 | |
---|---|---|
1事業所あたり | 38万円<48万円> | 28万5,000円<36万円> |
〈1事業所当たり、1回のみ〉
【賃金規定等共通化コース】
<>内は生産性向上が認められる場合
有期契約労働者等と正社員との共通の賃金規定等を新たに規定・適用した場合
中小企業の場合 | 大企業の場合 | |
---|---|---|
1事業所あたり | 57万円<72万円> | 42万7,500円<54万円> |
〈1事業所当たり、1回のみ〉
※対象となる有期契約労働者等1人あたり
2万円<2.4万円>(大企業の場合、1.5万円<1.8万円>)加算
〈上限20人まで〉
【諸手当制度共通化コース】
<>内は生産性向上が認められる場合
有期契約労働者等と正社員との共通の諸手当制度を新たに規定・適用した場合
中小企業の場合 | 大企業の場合 | |
---|---|---|
1事業所あたり | 38万円<48万円> | 28万5,000円<36万円> |
〈1事業所当たり、1回のみ〉
※対象となる有期契約労働者等1人あたり
1.5万円<1.8万円>(大企業の場合、1.2万円<1.4万円>)加算
〈上限20人まで〉
※共通化した諸手当2つ目以降につき、1手当あたり
16万円<19.2万円>(大企業の場合、12万円<14.4万円>)加算
〈上限10手当まで〉
【選択的適用拡大導入時処遇改善コース】
<>内は生産性向上が認められる場合
選択的適用拡大の導入に伴い、社会保険適用となる有期契約労働者等の賃金引上げを実施した場合
(基本給の増額割合に応じて、1人あたり)
増額割合 | 中小企業の場合 | 大企業の場合 |
---|---|---|
3%以上5%未満 | 29,000円<36,000円> | 22,000円<27,000円> |
5%以上7%未満 | 47,000円<60,000円> | 36,000円<45,000円> |
7%以上10%未満 | 66,000円<83,000円> | 50,000円<63,000円> |
10%以上14%未満 | 94,000円<119,000円> | 71,000円<89,000円> |
14%以上 | 132,000円<166,000円> | 99,000円<125,000円> |
〈1事業所当たり1回のみ、支給申請上限人数は45人まで〉
※本コースは、令和2年3月31日までの暫定措置となります。
※対象労働者が複数以上であり、基本級の増額割合が異なる場合は、最も低い増額割合の支給額が適用されます。
【短時間労働者労働時間延長コース】
<>内は生産性向上が認められる場合
有期契約労働者等の週所定労働時間を5時間以上延長し、社会保険を適用した場合
※令和2年3月31日までの間、支給額を増額しています。(1人あたり)
延長時間 | 中小企業の場合 | 大企業の場合 |
---|---|---|
5時間以上延長 | 22万5,000円<28.4万円> | 16万9,000円<21.3万円> |
労働者の手取り収入が減少しないように週所定労働時間を延長し、新たに社会保険に適用させることに加えて、賃金規定等改定コースまたは選択的適用拡大導入時処遇改善コースを実施した場合
※令和2年3月31日までの暫定措置になります。
延長時間 | 中小企業の場合 | 大企業の場合 |
---|---|---|
1時間以上2時間未満 | 45,000円<57,000円> | 34,000円<36,000円> |
2時間以上3時間未満 | 90,000円<114,000円> | 68,000円<72,000円> |
3時間以上4時間未満 | 135,000円<170,000円> | 101,000円<128,000円> |
4時間以上5時間未満 | 180,000円<227,000円> | 135,000円<170,000円> |
〈1年度1事業所当たり、支給申請上限人数は45人まで〉
令和2年3月31日までの間、上限人数を緩和しています。